住宅のプランをフルーツにたとえて言う事があります。

これは「バナナっぽい外観」という訳でなく、

平面的に見たときの形のたとえです。

「形」なんですがじつは「性能」と

大きな関係があります。

小さな部屋を廊下でつないでいるプランを

「ぶどう型の平面」と呼んでいます。

部屋どうしのつながりがスムーズではありません。

ぶどう型の家

一方、

「りんご型の平面」は部屋の集まりではなく

一つの大きな空間をベースにしているプランです。

りんご型の家

それでは、どうしてこのぶどうやりんごと

性能が関係あるのかお教えしましょう。

断熱気密の性能の悪い家は、

冷暖房効率をよくするために、

各部屋ごとに仕切られた空間を空調することになり、

部屋と廊下に温度差が生まれてしまいます。

仮に性能の悪い住宅を全館空調にした場合は

高価なランニングコストを覚悟しなくてはいけません。

したがって「ぶどう型の平面」になってしまうのです。

交通事故の年間死亡者数の2.4倍もの死者を出す、

家庭内事故(ヒートショック)を起こす住宅なのです。

高気密高断熱の住宅は冷暖房効率が良いので

動線の悪い、仕切られた

「ぶどう型」のプランにする必要はありません。

いや、開放的な空間を作ることでより一層

冷暖房効率を上げることができます。

家中どこへ行っても温度差が少なく、

天井面と床面といった上下差もありません。

「りんご型の平面」となるわけです。

加えて、

「高気密高断熱りんご型」の家は

同じ坪数の「性能の悪いぶどう型」に比べ

広く感じることができます。

大きな吹抜けにスケルトンの階段、

なんてのも大得意ですから。

廊下で面積を取られることも少ないので

コンパクトなプランを作ることもできますし、

同じ予算ならその分でより広い部屋を

持つこともできますよね。

ランニングコストが抑えられることは

よく知られている高気密高断熱の住宅ですが・・・、

そればかりでなく、

プランの中で無駄なスペースを省くことが

できることがお判りでしょう。

ですのでイニシャルコストについても

ハイコストパフォーマンスである、と言えるのです。

このようなことからその住宅会社が

ぶどう型なのかりんご型なのか、

りんご型のプランにしても大丈夫な

性能を持ち合せているのか

しっかりチェックして下さいませ。

蛇足ですが・・・。

ここまで来ても未だに

「高気密高断熱の住宅は家が蒸れる。」とか

「中気密中断熱がちょうどいい。」、

「そんなに暖かくすると人間が弱くなる。」

などど意味もわからずイメージで話される方、

未だにいるんです。

データとして有病割合が改善されることが

示されている時代なのに・・・。

何も知らない素人ならともかく、

建築を生業としお給料をもらっている人でも

そんな類の発言があるんです。

お客様の事など何も考えていない、

勉強しようとも思わない、

そんな愚かな人は住宅業界から

早く出て行ってほしい、と思う、

今日この頃でした。

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