近年の法令化などにより、
住宅を建てる前に、
その土地の地面の中の状態を調べる
「地盤調査」が行われています。
調査会社による調査結果をもとに、
判定をするわけですが、
建てる住宅の構造や地盤の強度など、
さまざまな要素から判定結果を導きます。
調査内容や調査方法のことはまたの機会として、
ここでは、判定結果が悪く、「地盤改良の必要あり」
となった時の改良工法はどのようなものがあるか、
紹介しましょう。
地盤改良に使用する材料から分けると、
鋼管やコンクリートパイル、
セメント系固化材や、砕石などがあります。
杭状(柱状)地盤補強は、
鉄やコンクリートの管を
支持層まで打込み基礎を支えます。
地質の影響を受けずに、深い支持層に対応します。
打撃して打込むため工事音や振動が発生します。
地震の横揺れは苦手です。
もうひとつの杭状(柱状)地盤補強は、
地面を筒状に掘って
セメント系の固化剤を注入し攪拌します。
これも深い支持層に向いていますが、
地質によっては固化しなかったり、
地質の反応して六価クロムが発生する
可能性があります。
地震の横揺れで折れてしまうこともあります。
杭状改良の場合、
将来、更地に戻す際に、
この打ちこんだ鋼管やコンクリート、
セメント固化土柱は
土中廃棄物となるため、
掘り起こして
撤去しなくてはなりません。
状況によっては、上物の住宅より
撤去にお金がかかってしまいます。
表層改良は
地面の表面の土を掘り起こし
セメント系固化剤と混ぜて攪拌し、
土自体を強固なものにします。
浅い支持層向きで横揺れの
影響は受けにくいです。
ただしセメント系ですので、
六価クロム発生のリスクはあります。
自然素材を使った改良工法があります。
地面に筒状に穴を開けて、
てん圧しながら砕石を埋めていきます。
深い支持層にも対応でき、
地質の影響も受けにくい工法です。
地震の横揺れにも追従し、
もしもの液状化にも排水効果があります。
自然素材ですので、廃棄物にもならず、
環境にやさしい、といわれています。
地盤調査後、
改良が必要となった場合の
工法をどのようにやるのか・・・。
住宅にばかり目が行きがちですので、
しっかり確認して
住宅会社を選びましょうね。