住宅を建てるときに誰が自分の家を設計してくれるのかはすごく気になることでしょう。
お願いをする会社でいろんなケースがあるかと思いますが、大きく分けると3つ考えられます。
ひとつは設計と施工を同じ会社がする場合。
自社に専属の設計士さんがいるプレハブメーカーや大手住宅会社、ゼネコンさんなどはこれです。
建築設計事務所にお願いした場合は、設計は当然自社で行い施工を工務店に投げる、となります。
最近は設計事務所でも建築を請け負ったり、CM方式を採用しているところもあります。
工務店や建築会社で自社設計の部門を持たない会社は外部の設計士さんや建築家に設計を依頼します。
下の表を見て頂くとよくわかると思いますが、それぞれのポジションで得手不得手があり一長一短あります。
最近、設計事務所にお願いしたが思うようにいかない、といったご相談が増えています。
どんなことかと言うとひとつは、建築費が自分の予算内に入らない&設計費がいくらかかるかわからない、といったことで、「予算を伝えたのにその金額をオーバーしたプランが出てきた。」ということもあるようです。
もうひとつはいつになったら設計が完了するのかわからない、いつになったら家が完成するのかわからない、です。(ローン金利や物価、消費税なんかのリミットもありますから。)
設計費は工費の何%という事になれば、そもそも工事費がいくらかわからないし、打合せの時間や回数もどのくらいかかるかわからないので金額が出せないのです。
期間も同じで打合せ回数やスケジュールが決まってませんからできた時がその時、という事に・・・。
これは結構ある話で、実は設計事務所自体もよくわからないのです。なぜなら決め事(ルール)が無いからなんです。(なかにはしっかりしたルールを持っているところがあります。)
もしくは、「うちはこういう手順で家づくりをしています。」といったことをきちんと説明していないからです。
お客様の予算より費用がオーバーしてしまうのはコスト管理が苦手という事になりますが、その原因はベースとなる仕様がないからです。
とりあえず設計士さんの思うように描いておいて、後から予算に合うように削っていく、といった手法をとっているところもあります。これは建て主さんにとってはムダが多くコストもかかり、なんといっても悲しい作業ですよね。
さんざんかかってやっとこでてきた設計図が予算が合わない、なんてなるとプランの描き直し?その費用は?ということなり当然不安になります。
「これはサービスですから。」となったらご注意、どんな設計士さんでもただで描いてくれるはずありませんから、そのあとの費用にしっかり入ってますよね。
ただし、いくらかかっても、いつになってもいいからじっくり楽しんでやりたい、という方ならぴったりですので、ぜひやってみてください。そうでない方はお願いする前にしっかり確認したいですね。
よく勘違いされるのが「設計士」と「建築家」です。
ずいぶん違いがあるんですね。驚きです。
先ほどの設計事務所の話で、予算が合わない場合のこともお客様の言われた言葉通りにプランを描いているのでは?
どんな住宅会社でも「ご希望を何でも行って下さいね。」と言いますから当然どんどんリクエストが出てきます。
それをまともにプラン化していたら予算が合わなくなる可能性大です。
でも「お客様のご希望をきちんと反映してます。」ってなるんです。最大のお客様のご希望は予算に入ることなのに・・・。
じゃぁ、
建築家ってどんな感じでプランしていくんでしょう・・・。
一流建築家に頼むと費用が結構かかりそうな感じ、しますよね。
しかし、きちんとルールや手順をはっきりとさせて、費用も明確になれば安心してお願いできます。
蛇足ですが・・・。
「1級建築士」や「インテリアコーディネーター」の片書きは有資格者であるという証明で、「センスが良い」、「鋭い感性」とはイコールでない、ということも知って欲しいデス・・・。